キヤノンメディカルシステムズ株式会社

あなたの街のMade for Life

Vol.3

#大阪

OSAKA

都市部ならではの医療課題に
部門を超えたチームで取り組む

私の所属する営業推進部では、営業担当をはじめ各部署とタッグを組んで商談の推進・支援を行っています。ご施設への装置やソリューションの提案をはじめ、導入後のフォローや学会への参加、製品教育など、製品の技術力や価値をお客様に伝える活動も行います。

その中で私はX線技術担当として幅広く装置を扱っています。レントゲンなどの一般的なX線撮影装置は歴史が深くマーケットも成熟し、性能だけでは他社との差別化はできません。装置だけでなく、患者さんの動線に配慮した医師・放射線技師の皆さんが使いやすい配置、快適な作業スペースを確保できる検査室全体のプロデュースも必要です。サービスや作図担当の部署と協力し、ときには無理を聞いてもらいながら最適なレイアウトをご提案しています。

また、X線装置はCTやMRIに比べると導入後の採算が取りづらいため、ランニングコスト面でも配慮が必要です。例えばキヤノンのマンモグラフィ装置は温度管理が比較的容易で、メンテナンスの手間や電気代などの費用を抑えられるため、その点でも大きなメリットがあります。大阪は医療機関が密集しているため、経営面の課題を抱えるご施設も多く、装置の導入においても多角的な視点を持ったご提案が必要だと感じています。

一方で血管撮影を行うアンギオグラフィはこの10年ほどで急速に装置が進化・発展しており、近年低侵襲なカテーテル治療の普及が進んでいることから注目されています。関西には業界屈指の著名な医師が多く、最先端の手技や研究に触れることができるのはとても刺激的です。一流の先生たちによる手技のライブ中継を通じた装置のPRをはじめ、最近では今までキヤノン製品を使ったことがない方ともアドバイザー契約を結び、次世代の装置の開発について貴重なご意見をいただいています。

関西支社に来て1年半がたちましたが、都市部では一人の先生が抱える業務量が非常に多く、肉体的・精神的な負担が大きいと感じています。扱う検査機器が増え膨大なデータを読み解く力も求められていますので、AIでの読影支援ソリューションなども勉強し、負担軽減のためのご提案に結び付けていきたいですね。また、X線装置は被ばくの問題が切り離せません。線量を大幅に抑えられる製品であれば、患者さんが十分な検査・治療を受けられるのはもちろん、検査を行う医療従事者の健康にも寄与できると考えています。

私が働くうえで「Made for Life」を強く感じた瞬間は、入社1年目のときの小児がん患児工場見学会です。とにかく楽しんでもらおうとレクリエーションを企画しましたが、参加した子どもたちのまぶしい笑顔や、バスから手をふる姿、もらった手紙など、10年たった今でも強く心に焼き付いています。自分の仕事があの日の笑顔を守ることにつながっているのだと思うと、辛いことも乗り越えられるんです。もともと医療機器に興味を持ちキヤノンに就職したのも、父親の病気で歯がゆい思いをしたのがきっかけでした。日本の医療課題に対峙する企業の一員として、「いのち」を支える一端を担う責任を感じています。これからもご施設の課題解決を通じて、よりよい医療を全国に広げるために尽力していきます。

大学時代は機械工学を専攻。東日本大震災や父親の病気をきっかけに医療分野に興味を持ち、動脈瘤の治療に使うデリバリーワイヤーの研究を行う。その後キヤノンメディカルシステムズに就職し、営業推進部に配属される。四国エリアではHybrid ER導入にも携わるなどさまざまな経験を積み、2022年に関西支社に赴任。