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価値創造ストーリー

医療課題

  • ・検査の高度化に伴う画像データの増加と患者情報の増加、多様化
  • ・医師、技師不足と医療従事者の負担増
  • ・医療事情や社会情勢による医療格差

一人でも多くの患者さんを助けたい。

AIを活用した診療支援で、医療業務を効率化

IT技術で画像診断に付加価値を創造するヘルスケアIT事業は、プレシジョン・メディシンの実現に向けて、AI、 IoTを活用し臨床における意思決定を支援するアプリケーションを研究開発しています。医療現場は、限られた時間の中で的確な治療方針を決断することが重要である一方で、患者さんに関連する医療情報は年々増加し、それらの情報を短時間で収集、観察し、常に同じ精度で的確な判断を下すためには、高いスキルと多くの労力が求められます。
キヤノンメディカルのヘルスケアITソリューションは、画像診断装置から得られた画像を高い精度で解析し、さまざまな臨床情報を統合して、総合的な診断・治療方針の決定を支援。医療現場のワークフローの効率化を図り、医療従事者の負担軽減に貢献します。そして、早期に適切な処置を受けることによる、患者さんのQOL向上に寄与することを目指しています。

キャノンメディカルの挑戦 01

意思決定をサポートしワークフローを改善

脳卒中の診断・治療においては、重度な後遺症を残さないために、発症から治療開始までの時間をできるかぎり短縮する必要があります。キヤノンメディカルは、救急領域における治療方針検討の精度向上、時間短縮をサポートするため、脳内の出血領域や虚血領域等を把握するための意思決定支援ソリューションを提供。CTで撮影した画像を自動的に解析し、分析結果をリアルタイムに配信します。CT撮影から数分という短時間で画像解析が終了し、早期に適切な治療方針を策定することができます。専門医が不在の場合でも意思決定を支援し、医療制度が整っていない地域などの遠隔診断にも貢献しています。

キャノンメディカルの挑戦 02

さまざまな医療情報を統合的に管理・共有

医療機器の多様化やデータ種類の増加に伴い、膨大な患者データが生成されるようになりました。しかし、それらのデータは電子カルテシステムだけでなくさまざまなシステムに分散しており、迅速な把握と活用が課題となっています。キヤノンメディカルは、適切な臨床情報を適切なタイミングで参照し意思決定を支援するための医療情報統合システムを開発。患者さんの既往歴、検査情報、投薬情報、治療情報の時間軸を揃えて統合表示し、診療科別・診療シーン別に最適な情報をスピーディに共有することで、医療の質向上と業務の効率化に貢献します。

Interview

治療までの時間短縮と適切な脳の組織評価を両立。
遠隔地医療の支援ツールに。

キヤノンメディカルの医療情報ソリューションは、CT を撮影するだけで、その後は全て自動化されるので、撮影担当技師の負担は明らかに減ると思います。医師にとっては解析画像が表示されるまでの時間が把握でき、待ち時間のストレスが軽減。一刻を争う脳卒中診療の現場で、治療開始までのワークフローの改善に効果があると期待しています。また、遠隔地などの施設で常勤の専門医がいない場合に、画像を判断する支援ツールになることが最大のメリットです。専門医にとっては、もう一つの“ 目”となってサポートしてくれるでしょう。

杏林大学医学部付属病院
脳卒中センター
河野 浩之先生

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