事業の信頼性に、
挑み続ける

経理

経理センター
原価担当
農学院 応用生物科学専攻卒
※所属は取材当時のものです

MY WORK

経理部門に課せられた最重要ミッションは、財務諸表の“信頼性”を確保すること。経営者や親会社の意思決定の土台となる数字を取り扱っているということもあり、日々、使命を達成するために「原価計算」「単体・連結決算」「資金管理」「内部統制」「税務」などの専門部隊が奔走しています。そのなかでも私は工場の原価計算と財務会計全般を担当し、「予算編成」や「実績管理」などを行っています。

INTERVIEW YOSHIKI SAITO

入社の経緯を教えてください

前職時代は愛知県の食品メーカーで経理の仕事をしていました。ただ、育児の関係で栃木県に移ることになり、「スキルを活かしながらも、以前にも増して幅広い経験ができる会社はないだろうか」と転職先を検討するようになったんです。内定をいただいた会社のなかから最終的に当社を選んだのですが、経理部門が自社で原価計算、単体・連結決算、資金管理まで取り扱っていたこと、「海外展開も活発でグローバルな挑戦ができるのではないか」という期待が持てたことは大きかったと思います。なによりも印象的だったのは、管理職など5人の方との一次面接。定型的な質問もあったものの、言葉の端々に「君の人柄が知りたいんだ」という温かさを感じて。そのときに「こんな方々と一緒に働きたい」という想いが芽生えたことも大きな入社理由のひとつになりました。

仕事内容について伺えますか

現在は、工場の原価計算と財務会計全般を担当しています。まずは1年間の業績見込を算出する『予算編成』に取り組み、日々の業務のなかで見込をアップデートしつつ「予想通りに業績が達成できたのか」「原価が適正な価格になっているのか」を分析していきます。しかし、どんなに慎重に業績見込をつくったとしても、例えば何らかの理由で取引先の操業が突然止まったら材料不足に陥ることもありますし、環境変化によって急激に需要が伸びることもあります。もしもこのとき根拠なく業績見込がつくられていたとしたら、業績変動の数値や原因を正しく検証できず、経営陣に誤った情報を伝えてしまう可能性もあります。その数字はどのような理屈で積み上げられているのか。その問いに向き合い続けること、ひとつひとつの数字に対する“説明責任”を果たしていくこと。それが経理としての使命だと思っています。

業務で大切にしていることは?

常日頃から“違和感”を大切にしています。『予算編成』の工程の一つに、数百億規模の数字を扱う『経費の配賦計算』というステップがあるのですが、以前は200近くにおよぶ部課の膨大なデータを複雑なエクセルファイルで計算していたため、どうしても「見落としがあるのではないか」「この数値は本当に正しいのか」という不安をぬぐえずにいたんです。このときに感じた“違和感”から、上司に「今以上に算出の根拠を正しく説明できるようにしたい」と提案。当然、新しいやり方に挑戦することにはリスクもありますし、1年間、自分のなかで“確信”が持てるようになるまで何度も何度も検証していきました。まっさらな目で見れば、“当たり前”のなかにも改善点があるもの。この成功体験から、新しい業務を引き継いだときの自分の“違和感”をとても大切にするようになりました。

印象に残っている仕事は?

海外現地法人も巻き込んだ「部品の不良品対応ルーチンの改善」は今でも記憶に残っている仕事です。初期不良品や仕入先の製造過程に起因する故障品については仕入先から返金してもらえますが、返金後の次処理(当社の販売先である海外現法へこのお金を返金する)に関しては処理が統一されていないという課題がありました。私は取引の背景や全体像を調べ上げ、製造部門や事業部門、サービス部門、そして調達部門とも協議しながら、ルーチンの改善を行いました。財務諸表の“信頼性”の向上に貢献できたことはもちろんですが、各部門と関わるなかで経理としての学びもありましたし、こうした多彩な専門家と近い距離のなかで協業できることも当社のおもしろみだと思います。

INTERVIEW YOSHIKI SAITO

今後のビジョンを伺えますか

当社の経理部門の業務は、原価計算から内部統制まで多岐にわたっています。2020年からは組織の新たな顔として税務の専門部隊も加わることになりましたし、先輩方のなかには駐在員としてアメリカやヨーロッパ、アジアの現地法人で活躍されている方もいるんです。こうした環境を最大限に活用して、今後は10年15年かけて当社の多彩な経理業務を一通り経験していきたい。そして、「この仕事が一番おもしろい」と感じた領域の業務を徹底的に突き詰めていきたいと考えています。経理は専門知識を通じて、企業活動のすべてに関われる仕事。当社の経理部門には「社員の『やりたい』を拒まない」というカルチャーもありますし、これから先も“違和感”を大切にしながら様々な業務に挑戦していけたらと思っています。